権力の走狗・竹垣悟

2014年10月18日 中学時代からの親友 五仁會 西口正樹の母御さんの通夜に出席した竹垣悟
2014年10月18日 中学時代からの親友 五仁會 西口正樹の母御さんの通夜に出席した竹垣悟

 人の一生に於いて 幸運を背負った「男」との出会いが、その人にとって良い星の巡り合わせに繋がると云うが、俺の人生経験から行くと 全くその通りだと思う。

 

 例えば俺と付き合う人は、俺が手にした幸運を上手(うま)い具合に御裾(おすそ)分けのような感じで摑んで来たと思うが、どうだろう・・・

 そう云う面では俺は、僥倖(ぎょうこう)に恵まれた男だ。

 だから俺は、名のある人との出会いを大切にして、その中で自分を磨いて行くべきだと確信するに至った。

 

 俺の人生は、山あり谷ありの険しい道続きだったが、その中に歴史に残るような人との出会いがあった。

 

 竹中正久という偉大な親分との邂逅、そしてその親分の身近に仕え、同じ空気を吸い、この人の教えを反芻(はんすう)しながら今日まで何とか命を繋いで来た。

 だから俺は こうして一人前の「おとこ」になれたのだ。

 

 こんな俺が最近つくづく思うことがある。

 俺は竹中正久の志(こころざし)を継ぐために、この世に生かされて居るのではないかと・・・

 物の考え方、根本の所作 、時として冷静な動き、腹の括(くく)り方 どれを取っても手本は竹中正久に尽きるのだ。

 

 ・・・田岡一雄の遺志を継いだのが、竹中正久であり、その竹中正久の背中を見て育ったのが俺だ。

 現在(いま)俺は、五仁會を結成し、国家権力の走狗となり、歴史に名を止(とど)めようと活動している・・・

 

 田岡一雄は播随院長兵衛という侠客を目指し、ニッポンの根幹である 義理と人情の世界を残そうとした。

  

 云ってみれば 播随院長兵衛は男の世界の守護神であり、侠客の元祖だ。

  

 ・・・俺は20代半ば頃、自暴自棄になったことがある。

 こんな俺が何とか立ち直れたのは、竹中正久という親分の温かい思いやりがあったからだ。

 俺を一人前の極道にしようと 誰よりも目を掛けてくれ、大きな懐(ふところ)で温めてくれた。

 

 竹中正久に心酔して居た俺は、どんな場面でも親分なら どう動き どうするか 瞬時に判断出来る能力が身に付いた。

 

 ・・・バットで殴られ生死の淵を彷徨(さまよ)っている時だ。

 その時、突如として俺は 東宝映画に出て来るキングコングのような怪力無双の怪獣になった。

 そして田中河内介と竹中正久の魂が、俺の頭の中で交差した。

 挙句、俺は入院当時 ベッドに備え付けの皮ワッパで固定され、身動きが取れなくなっていた。

 両手・両足を骨折し 顔面は陥没、あまりにも痛みが激しいので 大声で医者を呼んだ。

 それで 鎮静剤を打たれたのだが、気が付けば再びキングコングのように雄叫びを上げ 暴れまくっていた。

 

 バットで顔も知らないチンピラに、不意打ちをくらったから尚更だ。

 こんな展開になれば、俺のプライドが許さない。

 竹中正久と云う親分目線で考えれば一層忸怩(じくじ)たる思いが募り、居ても立っても居れなくなった。

 

 俺の無念を、俺の率いた義竜会の若い者が晴らしてくれると思ったが、この事件は西脇和美が仲裁に入り、シャンシャンで終わった。

 組織内での抗争は、先に手を出した方が勝ちだと むかしから云われて来たが、この時程それを痛切に感じた事はない。

 

 俺所の若い者が、喧嘩相手の若い衆が経営している御着の東インターを下りた所にあった「カーセンター」を急遽、襲撃する事になった。

 

 現場に着いて直ぐ、俺の舎弟の石動(いするぎ)と云う男が カーセンターの店内に入り、いきなりそこの嫁にチャカを突き付け、組員の居所を聞いたそうだ。

 その嫁もしっかりしたもので 何処に行ったか口を割らなかったという・・・

 

 

 当時、古川組の舎弟頭をしていた桂馬こと西林健二から その時俺に電話があり「兄弟、喧嘩相手の若い衆の嫁にチャカを突き付けて、若い衆の居所を聞くと云うのはチョットやりすぎやで」と云われ、続いて「防犯カメラが回っているので、その時の事は一部始終カメラに映っているのでヤバイで」と云われた。

 

 それからも色々報復に動き回っているのが古川組本部に聞こえ、二代目との盃直しを拒否していたこともあり、俺の破門状が廻った。

 この時の破門状が、その後の俺の人生を変えたのだから 世の中は粋な巡り合わせをするものだ。

 

 堅気になってから、この時の白黒をハッキリさせる為に、俺は喧嘩相手の事務所にひとりで乗り込んで、相手方の親方(大石組・舎弟頭 牧敏夫)を引っ張り出し 話しを詰めたのだが、埒(らち)があかなかった。

 その時のいきさつは 以前、このトップページに書いたので詳細は省くが、この牧敏夫という男は 韓国(コリアン)魂を持った立派な男だった。

 

 俺は竹中正久と云う親分に教えられた男の生き様を貫いて、あの世へ行ければ本望だと思っている。

 こんな男のブログに興味を持って貰い、有り難い事だ。

 賛同して貰えたら 尚更嬉しい限りである。